手持ちの靴が部分的に当たる箇所があって、圧迫感があったり痛いときってありますよね。
「この小指のところの当たりだけで他は大丈夫なのに」という場合、無理に履き続けるのは止めたほうがいいです。
よく「シューキーパーを入れておけば革が伸びますよね?」と聞かれますが、そんな時に使えるのが、シューキーパーよりもポイントストレッチャーです。
応急処置にはなるので、むやみやたらと使うことはおすすめ出来ませんが、ひとつあると何かと便利なこの器具。
シューキーパーでもやや伸ばしたりすることは出来るので(推奨はしませんが)、ポイントストレッチャーとシューキーパーの違いについてもご紹介します。
ポイントストレッチャーってどんなもの?
ポイントストレッチャーとは、伸ばしたい部分を内側と外側からはさんで部分的に柔らかくするという器具です。
形ははさみみたいで。先端に丸い玉がついています。
傷や汚れがつくので、柔らかくしたいところに当て布をかけて、ポイントストレッチャーではさみます。
数回ぎゅっぎゅっと持ち手の部分に力を入れてはさむだけでOKです。
エナメルにも使えますが、シワが寄る可能性が高いです。
履いているうちにシワが寄ったところからヒビ割れする恐れもあるので、使うときは注意してください。
その場合は両面からはさまずに、内側からポイントストレッチャーの片方の玉だけを押し当ててあげるだけでも柔らかくなります。
ただし柔軟剤も素材によってはシミになる恐れがあります。
ほとんどの革は柔軟剤が乾くと跡が消えますが、デリケートな革や色はシミになりやすいので、心配な場合はつけないほうがいいでしょう。
ポイントストレッチャーをご紹介しましたが、あくまでも手持ちの靴の応急処置となります。
本来だとスクエア型に合うトゥラインを選んでいただいたほうがいいので、なんでもかんでも「ポイントストレッチャーで伸ばせばいい」というのは正しい靴選びではないのでご注意くださね。
シューキーパーの使い方と役割
革靴の形崩れに大活躍のシューキーパー。
レースアップシューズをよく履く方はお持ちかもしれませんが、パンプスを履く頻度が高い女性の方はあまり馴染みがないかもしれません。
こういうものですね。
シューキーパーは、もともと靴の形崩れや、甲のシワを防ぐために使用します。
ただし伸ばす目的で使われている人もいるのと、シューキーパーの構造的にやや伸びてしまうこともあります。
シューキーパーは靴に入れたとき、靴の形に合わせるために前足部部分が開いたり閉じたりすることが出来ます。
しかし、シューキーパーで靴の幅(ボール部)を伸ばすのはリスクがあるのであまりおすすめ出来ません。
シューキーパーは靴の前足部が主に力がかかります。
そのため伸ばしたいところを部分的に圧をかけることは難しく、前足部全体に圧がかかり、前足部が柔らかくなったり伸びてしまいます。
前足部全体が伸びてしまうと、靴の中で足が前滑りしてしまい、足のトラブルに繋がりやすくなります。
【まとめ】シューキーパーは型崩れを防ぐもの、ポイントストレッチャーは部分的に柔らかくするもの
シューキーパーとポイントストレッチャーはもともとの用途が全く違います。
ただシューキーパーで靴の革を伸ばすことが出来るという認識がある人もいるので、「革を柔らかくする」ところに焦点を当ててご紹介をしました。
履いている靴の革を「部分的に柔らかくしたい、ここだけ柔らかく出来れば快適に履ける」場合はポイントストレッチャーを使うと改善することが出来ます。
靴の「前足部全体をやや柔らかくしたい」場合は、シューキーパーを入れるとだんだん柔らかくなります。
ただしリスクもあり、前足部全体を柔らかくしてしまうと、靴の中で足が前滑りし、外反母趾など足のトラブルに繋がりやすくなります。
本来だとポイントストレッチャーやシューキーパーで革を柔らかくする、伸ばそうとはせず、足に合う靴を見つけてくださいね。
それでも部分的に柔らかくしたい場合は、ポイントストレッチャーを使ってみてください。
以上、ゆうな(@yuunacinderella)でした。