外反母趾、開帳足、扁平足、O脚、X脚という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
しかし、実はこれらは現代の子供の足のトラブルになっていることをご存知でしょうか?
大人だけでなく、まだ未就学児の子供でも出てきている問題になっているんです。
その原因として考えられるのが、現代の住宅の作りや環境、ファッション性が高い靴などが関係しています。
小さい頃から足のトラブルを抱えて成長した場合、早くから市販で売られている靴が履けないということもあります。
子供の足のトラブルと成長にどう関係していくかをご紹介します。
- 子供の足のトラブルを知る
- 正しい靴の選び方の大事さ
子供の足は十数年たってようやく完全形成される
赤ちゃんの足は大部分が軟骨でできており、成長するまでに軟骨から完全な骨になっていきます。
子供の足の骨が完全に形成されるのは14歳だと言われていて、2歳前後では骨が繋がっていない場所さえあります。
合わない靴を履き続けていると足のトラブルに繋がっていくだけではなく、骨格の歪みにも繋がって行きます。
赤ちゃんの足はとても柔らかく、立つようになると自分の体重を全てその柔らかい成長途中の軟骨で支えるため、足が簡単に変形しやすいのです。
そのため足を支えてあげられる正しい靴選びが重要です!
子供の足のトラブルの原因で考えられること
昔よりも現代の子供がなぜ大人のような足のトラブルが起きてしまっているか、考えられる原因はさまざまです。
その原因は運動不足だったり、合わない靴を履いていることが考えられます。
その背景には、現代の環境に原因があります。
外遊び出来る環境が激減したことによる運動不足
運動不足により、子供の足の骨や筋肉の発達不足なことも原因の一つです。
でもそれは「子供の声がうるさい」という大人がいたり、物騒な事件・事故が増えて、安心して子供が公園や外で遊べなくなってしまった背景があります。
また塾や習い事に通う子どもが増え、外で遊ぶ時間がないという生活環境の変化もあります。
子供が外で身体を動かして遊ぶ機会が減り、運動不足になり、骨や筋肉が正しく発達出来ていないのです。
合わない靴やサイズ、ファッション重視の靴を履いている
他には、合わない靴やサイズを履いていたり、ファッション重視の靴を履いていることも原因の一つとして考えられます。
合わない靴といってもさまざま。
例えば足のサイズに合わない場合もありますし、足の木型に合わない場合もあります。
- 本来のサイズよりも大きいサイズを履いている
- 本来のサイズよりも小さいサイズを履いている
- おさがりの靴を履いている
- ファッション重視の靴を履いている
子供の足はすぐ成長するからと、本当のサイズよりも大きいサイズを履かせている、もしくは小さいサイズを履いている場合、すぐに足のトラブルに繋がりますのでやめてください!
これは大人でもNGパターンです!大人でもすぐ足のトラブルになります!
子供の足は柔らかいのでどんな靴でも履けてしまうから見極めが重要
子供の足は骨が未発達なので、足が柔らかく、どんな靴でも柔軟に履けてしまいます。
どんな靴というのは、サイズが小さい靴や足の木型に合っていない靴も含まれます。
それが「履けるから大丈夫」に繋がってしまうので問題なんです。
足が柔らかいので、靴のサイズが小さくても柔軟にその形の通りに指や足が動いて収まってしまうのです。
柔軟に動くので、子供自身痛くもないので申告してこないことも多いです。
大人では柔らかい足のことを「こんにゃく足」と言っているのですが、開帳足が進んでしまった足で、靭帯が伸び切ってしまった足に見られます。
足を親指側と小指側の両端からギュッと掴むと、こんにゃく足の人は手で掴まれた通りに足がくにゃっと曲がってしまいます。
靭帯(アーチ)が伸び切っている状態なので、足には良くない傾向です。
子供の足は骨が未発達なため大人のこんにゃく足とは異なりますが、悪い意味でどんな靴でも履けてしまうのは共通点。
合わない靴を履き続けていると身体の成長を妨げることになります。
合わない靴を履いていたらなぜいけないのか
先述したように、合わない靴やサイズ、お下がりの靴を履くことがなぜいけないことなのか、詳しくご紹介しますね。
子供の足の骨は14歳頃に完全に形成されること、それまでの骨は柔らかいことを前提にしていてくださいね。
ちなみに足に合っている靴を履いているかどうかは、こちらの記事でチェックしてみてください。
本来のサイズよりも大きいサイズの靴を履いている場合
子供の足のサイズはすぐ大きくなるからと、本来のサイズよりも大きいサイズの靴を履いている場合、歩いているときの靴の中で足は前後に動いてしまいます。
なぜ前後に動いてしまうかというと、靴のサイズが大きいため、足よりも靴全体が大きく、甲がゆるいからです。
靴はかかとと甲で足を支えてくれます。
しかしサイズが大きい靴を履いていると、足よりも靴全体の方が大きいため、足を支えてくれる箇所がなくなってしまい、歩いている振動で足は靴の中で前後に動いてしまいます。
そうすると足は靴の先端にぶつかり続けてしまい、指が変形してしまったり、足の横アーチが崩れて開帳足になったり、縦アーチが崩れて扁平足になってしまいます。
開帳足になったまま合わない靴を履き続けると、外反母趾になってしまうのです。
本来のサイズより小さい靴を履いている場合
大きいサイズも問題ですが、それよりも問題なのが本来のサイズよりも小さいサイズを履いている場合です。
靴よりも足の方が大きいので、無理やり小さいせまい空間に足を押し込んでいるようなもの。
指の自由は効かず、指が曲がったまま。そこに子供の体重がかかるので、指の変形は避けられません。
大きいサイズを履いているときと同様に、指が変形してし、足の横アーチが崩れて開帳足になったり、縦アーチが崩れて扁平足になってしまいます。
開帳足になったまま合わない靴を履き続けると、外反母趾になってしまうのです。
おさがりの靴を履いている場合
兄弟姉妹がいる場合、おさがりの靴を履き回しますよね。
ただしこれもNGなんです。
子供の性格に個性があるのと同様で、足も似ているようで十人十色。
おさがりの靴は前の子の足の形やクセがついてしまっているので、次の子が履くときにその子の足の形に馴染まないのです。
また前の子がたくさん履いていた場合、靴自体も柔らかくなっているので、足を支えるのに必要な点が期待できないことも。
おさがりを履く場合は靴のかかとに適度な硬さがあるかどうか、クセがついていないかを確認してから履くようにしてください。
ファッション重視の靴を履いている
今は子供靴でもオシャレで可愛い靴がいっぱいあります。
やはり子供の足の骨は未発達。なのに足の支えが効かない靴ばかりを履いていると、足の成長を妨げてしまいます。
注意してもらいたいのはかかとが柔らかいバレエシューズやモカシンシューズ。
靴のかかとと甲で足をしっかり支えてくれる靴でないと、歩いているときに靴が脱げないようにと無意識に指先で力を入れてしまいます。
その靴を履き続けていると指の変形やアーチが崩れてしまい、外反母趾の原因になります。
履かせたい!ということはあるので、毎日履く靴にはせず特別な日用にしたり、長く歩かないときのお出かけ用にして楽しんでくださいね。
現代の子供の足のトラブル一覧
では現代の子供が抱えている足のトラブルはこちらです。
運動不足による足のトラブルも原因の一つではありますが、ここでは間違った靴選びによる足のトラブルをご紹介します。
開帳足(かいちょうそく)
人間の足には、ボール部と呼ばれる、親指のつけ根から小指のつけ根を弧の字に結んでいる横のアーチがあります。
そこの横アーチが、先述したように何かしら原因で緩んでしまうと、足の幅が扇型に開きます。
この開帳足になった状態のまま、合わない靴やサイズを履いていると外反母趾になりますので、正しい靴選びが重要になります。
外反母趾(がいはんぼし)
ヒールを履く大人の女性の多くが抱えている足のトラブルの外反母趾。
まさか小さい子供がすでに外反母趾になっているなんて思いもしませんよね…
ただ残念ながら子供の足に一番多いトラブルなんです。
その原因は、開帳足になったまま合わない靴やサイズを履き続けてしまったり、子供の足には向かない靴を履き続けていたことも要因の一つです。
横アーチが緩んだ状態の開帳足になったことで幅が広がり、足囲が薄くなります。
靴の中で足が前滑りし、靴の前足部のせまい場所で足が留まり、親指がだんだん内側に傾きます。
体重がかかって圧迫されたり指が曲がったままキープされてしまうので、裸足になっても親指のつけ根が曲がったままになってしまうのが外反母趾です。
扁平足
扁平足は、かかとと土踏まずを結んでいる縦アーチが緩んでしまい、土踏まずのカーブがなく平ららになっている状態のことを言います。
子供は小学校低学年の頃までは扁平足です。
高学年までに歩く、走るなどで縦アーチが育成されていきますが、その頃までに縦アーチが正しく育成されていない子供が増えているのが問題になっています。
ここで何度も出てきているアーチは靭帯なのですが、運動不足により靭帯であるアーチが正しく育成されていないのです。
扁平足のままだと、足裏全体で地面の衝撃を吸収してしまうので身体が疲れやすくなります。
子供の足のトラブルを防ぐための正しい靴選び方法
子供の足の成長に必要なのは、正しい靴選びをすることです。
でも子供はすぐ大きくなるので、正直3ヶ月に1回サイズをチェックして靴を買い続ける、ということはまず難しいですよね。。。
- ワンサイズ上でも靴のかかとと足のかかとがぴったりつく
- 甲を上から押したとき、へこみがちょっとだけ
- 歩いたときにかかとが浮かない
甲を押したときにちょっとへこむ分は中敷を入れればぴったりになります。
しかしかかとの開きがいっぱいだったり、甲を押したときにかなりへこむ場合はサイズが大きかったり、靴の甲の厚みが足よりも大きい場合が考えられます。
以上、ゆうな(@yuunacinderella)でした。